byebye-joey’s blog

特筆するほどではない事柄

英語論文フォーマット

先日,英語論文の文書のフォーマットにおけるダブルスペースについて質問を受けました。

 

「double space」は行間の設定のことで,ちょっとインターネットを調べてみますと,日本のワードで「行間:2行」にするのは変だとの指摘があります。

 

以下 元記事(現在は削除されているのでコピペです)。

とある先生が「日本のダブルスペースの設定と海外のダブルスペースの設定が違うことを知らない人が多い」という旨の発言をされた。

ラボのボスにも確認したところ,予想に反して「何それ?でも気にしたことないよ」とのこと。結局,論文で「枚数制限」がかかることはあまりなく,どちらかというと「字数制限」なのでほとんどは体裁が違ってもスルーされているようです。

というわけで,いろいろと調べてみて自分なりの答えを出したので文書にしておきます。

ダブルスペースとはどうやらタイプライター用語で「1行の文章に2行分の場所を確保すること」のようです。

Microsoft Wordでこのダブルスペースの書式に文書を変更するには「Ctrl+2」のショートカットを使うだけで可能という記事が見つかります。しかしこのダブルスペースの設定が間違っていて,日本独自の「ダブルスペース」の設定のようです。論文は基本的にはTimes New Roman 12ptで書くので「Ctrl+2」を押すと17行分の文章を書けることになります。初めてこの書式を見た時、いやースカスカだな?と思ったらこんな記事を見つけました。

引用すると,―――基本的に[グリッド線]に合わせる設定は東アジア系の特徴であり、アメリカ版のような基本的仕様しかない場合にはこのような設定はありません―――,と記載されております。

ではどうすれば、正しいダブルスペースの設定になるのか?まとめてみました。

    用紙サイズはレターサイズ(A4は日本独自の規格で海外ではletterが標準)

    フォントはTimes New Romanの12pt

    Ctrl+Aで全文を選択→形式→段落→行間を「固定値」「24pt」

に設定すると,1枚に25行分の文章が書ける「正しいダブルスペース」の書式になると思います。この設定にしないといけないわけではなく,多少行間が広くても何か言われることはないとは思いますが,原稿に枚数制限があるときなどはきちんと設定しないといろいろと面倒なことになりそうです。

以上 引用

 

 

私自身も,英文のダブルスペースとは,フォントがTimes new romanの12ptのとき1ページあたり25行になる設定だと思っています。ワードで設定する時は,行間設定よりも行数指定の方が安定するように思います。という訳で,こうしておけばいいだろうっていう設定が以下の通りです。上の記事の人とはちょっと異なります。

 

【行間】

ページ設定で25行にする。

【用紙サイズ】

雑誌社がアメリカなら「レター」に設定します。8.5×11”とかです。アメリカ以外ならA4で良さそうです。

【マージン・余白】

マージンは上下左右どれも1インチです。ワードにはインチがないので,25.4 mmに設定します。

【体裁】

欧文体裁:ジャスティフィケーションおよびハイフネーションは使用しない。

【行番号】

行番号は連続番号にする。

【ヘッダー】

左にRunning title,右に著者名とページ番号。

【フォント】

本文はTimes new romanの12pt。

ちなみに図に用いるフォントについてはACSの問答があります。

 

Question: “Which font looks best in a scientific figure?”

Answer: “Arial or Helvetica, always.”

 

Helveticawindowsに入っていませんが,Neue Haas Grotesk Text Pro が同じフォントですので,図にはこれを使うと良いでしょう。

【段落字下げ】

5半角スペース分下げる。

 

もちろん投稿規定が優先されますが,規定に書かれていない部分は上記の設定にしておけば良いのではないでしょうか。

 

何かお気づきの点があればご指摘ください。